なぜ、わざわざ「知らない土地」を高値で買うのですか？
住宅購入を考えた時、多くの人が当たり前のように「土地探し」から始めます。
しかし、地価は高騰し、希望のエリアで土地を見つけるのは至難の業。さらにそこへ新築の建築費が乗っかると、35年の住宅ローンが家計を重く圧迫します。
一方で、目を向けてほしい場所があります。
ご実家です。
「古いから」「使いにくいから」と諦めていたり、将来的に「どう処分しようか」と悩みの種（負の遺産）として扱われていたりしませんか？
リジッカは提案します。
ゼロから土地を探すのではなく、今ある実家を「理想のマイホーム」として再生するという選択肢を。
祖父母の家を、孫が受け継ぐ。「一世代飛ばし」の可能性
実家活用というと「親子」で考えがちですが、実は今、「祖父母の家を孫が受け継ぐ」という形が非常に理にかなっています。
親世代はすでに持ち家があるケースが多いもの。
しかし、これから家庭を持つ孫世代にとって、実家は「宝の山」になり得ます。
経済的なゆとり
土地代がかからない分、リノベーションに費用を回せます。新築よりも安価に、注文住宅以上の性能やデザインを実現可能です。
広さと環境の確保
昔の区割りならではの「広い敷地」や「庭」。そして何より、「子どもの頃から知っている周辺環境（土地勘）」という安心感は、お金では買えません。
思い出の継承
柱のキズや、懐かしい庭木。思い出を壊さずに、今のライフスタイルに合わせてアップデートして住み継ぐ。それは、家族にとって最も幸せな家の形ではないでしょうか。
あなたには「ボロ家」に見えても、建築士には「良質な素材」に見えている
「でも、うちはもう古くて寒いし……」
ご自身の実家を、少し自嘲気味に「ボロ家」と呼ぶ方がいらっしゃいます。
しかし、私たち建築士の目を通すと、まったく違う景色が見えています。
太い柱、しっかりとした基礎、今では手に入らない良質な木材。
一見すると役目を終えたように見えるその家も、構造を補強し、断熱性能を高めることで、新築同等、あるいはそれ以上の快適な住まいに生まれ変わります。
「壊す」のではなく「活かす」。
古いからこそ出せる味わいと、現代の技術を掛け合わせ、その家の隠れたポテンシャルを最大限に引き出します。
家族間だからこそ難しい、「お金と名義」の壁を越える
実家リノベ最大のハードルは、実は建築工事ではありません。
「誰の名義にするか？」「住宅ローンは組めるのか？」「贈与税はどうなる？」といった、法律とお金の問題です。
リジッカでは、単なる設計・デザインだけでなく、こうした家族間特有の複雑な権利関係や資金計画についてもサポートしています。
所有関係によって変わる住宅ローンの組み方や、将来を見据えた名義変更のアドバイスなど、実現に向けた具体的な「戦略」を一緒に考えます。
その家は、まだ終わっていません。
空き家問題は、社会問題と言われます。
しかし、当事者であるご家族にとっては、かけがえのない記憶の場所であるはずです。
誰かに二束三文で売ってしまう前に。
解体して更地にしてしまう前に。
一度、「住み継ぐ」という可能性を考えてみませんか？
「土地」を探すのをやめて、「実家」を見直す。
そこから、賢くて温かい、これからの家づくりが始まります。